太陽のようなヘリクリサム

ヘリクリサムHelichrysumはギリシャ語のHelios(太陽)とchrysos(黄金)という2つの言葉を語源にしています。その小さな黄色い花々が、地中海の目映い太陽に照らされて金色に輝く様にその名の由来があるのでしょう。ポンポン咲きの黄色い頭花を付ける植物です。

 

また、その黄色い花々がしおれることがないので、慣用名で「Immortelle (イモーテル=永久花)」とも呼ばれています。

 

打撲時の青あざや腫れを予防するエッセンシャルオイルとして昔から知られ、 血液循環のトラブルに用いられます。

 

Helichrysum属には約500もの種がありますが、蒸留してエッセンシャルオイルが抽出できるのはごくわずかです。Helichrysum italicum(コルシカ島やサルディーニャ島)とHelichrysum angustifolium(旧ユーゴスラビア)がアロマテラピーでは使われています。

 

ユニークな成分構成のエッセンシャルオイルで、Helichrysum italicumの主成分はネリル・アセテートです(30%以上含まれているものは稀です)。そして、優れた抗凝血作用や癒傷作用、抗炎症作用のあるジオン類が含まれているのが特徴です。

 

収穫の時期は7月上旬ですが、ヘリクリサムは小さくて軽く、おまけに収油率も低いので、大量の植物を必要とします。蒸留のための収穫作業は時間のかかる大変な仕事です。もちろん蒸留もデリケートな技術が求められます。